読者0太郎のブログ( ᷇࿀ ᷆ )

徒然なるままに…型月作品に関する考えを述べる

サムレムおじさんの戯言

皆さんFate/SRはプレイされましたか?

 

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月リメや、メルブラとかと違ってこれは明らかにFGOユーザー層をターゲットにしている作品だと思ってるんですが意外と周りにプレイしてる人が少なくて泣いてます😭

 

ノーマルエンド(終焉の焔)

グッドエンド(一条の光)

トゥルーエンド(可惜夜に希う)

 

それぞれプレイしましたのでその感想をつらつらと

マテリアルまだ未読なので解釈間違ってるところもあるかもですがそこは広い心で見ていただけると助かります。

 

 

1. 総評:これは聖杯戦争を疑似体験できるゲームだ!

2. 各陣営の聖杯への想い

3. 結局盈月の儀ってなんだったん?

 

 

1. 総評:これは聖杯戦争を疑似体験できるゲームだ!

インタビューにもありましたが正にサムレムを一言で現すのであればこれ!

人の身でサーヴァントに挑むということは如何に無謀であるか

→最初は敵サーヴァントにほとんど攻撃が通らずセイバーの共鳴ゲージ溜まるまで敵の攻撃を避けまくっていました。

聖杯戦争に勝つにはまずはマスターを狙え

→サーヴァントとマスターのタッグ戦ではマスターに集中砲火してHP削りきるとサーヴァントが弱体化して戦線を有利に進めることができる。

などなどStaynightやその他Fate関連作品を履修した皆さんには最早常識でしょう。

それをゲームで疑似体験できる。

これは今までのFate系作品にはない新しい部分なので素直に楽しいと思いました。

サーヴァントの真名が徐々に明かされていく感じもFateならではでワクワクしましたし、物語もプレイを疎外するような難解さは無くアクションとシナリオの塩梅もちょうどよかった。

ただ裏を返せば、シナリオ自体に大きな驚きや新鮮さはあまりなく途中からある程度結末を予測できてしまった感がなかったといえば嘘になります。

ノベルゲーのようなクオリティを期待していた人にはうーんと思ってる人もいるかも。

 

 

2. 各陣営の聖杯への想い

 

セイバー陣営

伊織が盈月の儀に招かれたのって強者と死合うためだと私は思ってます。

普通聖杯に願った”結果”が欲しくてマスターは聖杯戦争に参加するものだけど、伊織の場合はその逆、”過程”が願いとなっている。

この時点でかなり歪、伊織というキャラクターの在り方って言峰綺礼と性質は違うものの少し似ていて、伊織はあの夜の剣聖との出会いから 剣鬼となった。

地右衛門に言わせれば外道。本来太平の世では抱いてはいけない願い。後天的な異端。

そして言峰自身も他者の苦痛や不幸でしか幸せを感じられない破綻者。先天的な異端。

2人は自覚せずともその思いを押し殺し続けてきた。

序章でセイバーが伊織に聖杯戦争についての説明をするときに弧を描くように歩いていたのは単なるZeroアニメのオマージュかと思っていましたが 今思えば言峰を意識していたのかも?なーんて思ったりした。

次にセイバーもといヤマトタケル

これは発売前から真名当て考察勢が予想していた通りといった感じ。

彼は生前、父から疎まれ、友もなく、愛する妻さえ死に別れ、父から繰り出される無理難題に応えてきた。

しかし最後は野で死に絶えた報われない孤独の英雄。

そんな彼は生前数多の命を奪ってきた自身を悔い、自分の信じる善を成すというのが聖杯への願いとなった。

しかし、この願いは当初から抱いていたわけではなく伊織と盈月の儀を勝ち抜く中で自覚した願いであると私は解釈している。

伊織から教えられた”善なる心”それが彼の抱いた願いに繋がっているが、実は伊織にとってそれは人々を悉く切るための人々を理解するための効率のよいやり方に過ぎなかったのがなんとも残酷。

トゥルーエンドの二人のラストバトルなるべくしてなったとしかいいようない。

お互いの願いを果たすのは最初からこのやり方しかなかったのだと。

 

 

アーチャー陣営

見ていて一番気持ちのいいマスターとサーヴァントの関係性といえばアーチャー陣営

鄭成功周瑜の性格の相性の良さ(善)は触媒なしでサーヴァントを召喚した場合、召喚者の精神性に近い者が召喚されるというZeroのキャスター陣営(悪)の設定が活かされてるけど精神性は真逆なのなんだか面白い。

鄭成功の願いは明の再興、周瑜の願いは今度こそ主を助け勝利を見届ける。という聖杯への願いまで相性がいい。

しかし、盈月の儀への万全の備えをみせるキャスター陣営に勝てるはずもなく最後は周瑜の自害でその幕を閉じる。

一条の光ルートでは鄭成功がキャスターと再契約するがその関係性は利害関係の一致のみとアーチャーの関係性とはほど遠い。

鄭成功自身が歴史上の人物なので、この物語の中で死なせるわけにはいかず全ルートで生き残っている。

むしろ歴史的には彼の物語はこれからと言ってもいい。

ってかサムレム自体が全体的に死者少なめなんだよな。Zeroを見習えZeroを(え

 

 

ランサー陣営

PVの中でも一際異彩を放っていたマスター。地右衛門

包帯ぐるぐる巻きと消えぬ炎をその手に宿す姿は志々雄真実を思わせる。

彼は島原の乱の生き残りで家族を幕府に殺され、この世の中に絶望しており、聖杯への願いもこの世を地獄にする!!!!みんな俺と同じく不幸になってしまえ!!なーんて破滅願望の強い願いを抱いていたと思っていたが 実はその願いは語弊があり、この世を地獄にする=地獄と現世を繋げて地獄にいる家族と再会したいという蓋を開けてみれば復讐者とは程遠いめっちゃ真っ当な願いであることが分かった。

その願いの影響か、終焉の焔ルートでは盈月と融合し盈月の怪異となったがそのデザインが地獄の門から出てくる演出になっている。

セイバーに切られ、最後には家族の声が聞こえて「おっかぁ」と静かにつぶやく地右衛門。

あの世で家族と再会できたかなぁ

地右衛門は自身を外道としているがサブクエで町民を助けたりしてる描写もあったし、良心が完全に消えたわけではないんだろうなと。

伊織を自身と同類だと言っていたが、まだ地右衛門は可愛いもんである(ダジャレじゃないよ)

そして地右衛門が抱く尋常ならざる憎悪に影響され精神汚染を受けた状態で召喚されてしまったジャンヌダルク

見た目がFGOのオルタっぽいのはその影響。

更に無理やり召喚された影響もあってか宝具も大幅にランクダウン&反転している。

それなのに地右衛門を隙あらば復讐はだめですなんてやんわり諭そうしてくるし、聖杯への願いも「それでもあなたが地獄を望むのなら私も一緒に地獄に落ちましょう」って根っこの部分はしっかりジャンヌやなと。

ランサー陣営で一番好きなシーンは可惜夜に希うルートで 地右衛門がキャスターに放ったジャンヌ本来の自爆宝具「紅蓮の聖女(ラ・ピュセル)」が発動し、それを察知して消えゆくジャンヌが最後「これ以上マスターが罪を重ねなくてすむ」と微笑みながら消滅するところ。

 

 

ライダー陣営

マスターは歴史上の人物としても有名な江戸時代初期の軍学者由井正雪

中世的な声だからまさかとは思ったけどやはり女性。しかも森宗意軒が作ったホムンクルスであると。

森宗意軒が魔術師であったことも驚いたけども、自我もめっちゃしっかりしててイリヤ並みに精巧なホムンクルスと思われる。

森宗意軒と由井正雪のコンビは魔界転生でも有名なので、かなり意識した人選だなぁと。

聖杯に賭ける願いは"この世の歪みを正すこと" 歴史上では浪人たちの救済をかかげた慶安の変を引き起こした首謀者でもあるのでこの願いにも納得。

しかし、その願いは己がサーヴァントによって砕かれることになる。

ライダー源頼光、いや本当の真名を丑御前。頼光の鬼子として側面、分かたれた存在。

FGOの頼光の幕間やイベントで度々登場してましたね。見た目は頼光リリィといった感じ。正直キャラデザは鎧武者の方が好きだったカナ…

スキル"鬼神の顕"で自身の本当の姿を隠匿し、マスターにさえそれを悟らせなかった。実は狂化EXという隠しスキル持ち。もう実質バーサーカーだろと…

丑御前は由井正雪の願いである"この世の歪みを正すこと"を叶えるためこの世を破壊して歪みをなかったことにしようとします。う~ん狂ってるネ!

マスターの願いを歪んだ形で叶える…あれ?この展開どこかの汚染された聖杯ですか?

サムレムってFate/Zeroの要素が多くないか?

 

 

 

キャスター陣営

マスター土御門泰広、彼の願いは陰陽頭として返り咲く、一族の再興といったところか。

彼は何らかの力を使い遠見で遥か未来で行われる聖杯戦争その仕組みを視て、その魔術儀式を真似た。

しかし、ただ真似るだけではなく、その術式に細工をしてサーヴァントを傀儡とするシステムまで組み込んだ。

なのに!なのに!

これだけ下準備が完璧だったのになぜこうもあっさり負けたん? その一言です。

あれっすか?下準備万全にすればするほどそれが裏目に出るアインツベルン家のオマージュってことっすか?

ランサーにあっさり殺されて私は目が点になりました。あまりにも油断しすぎでは?彼を守るはずの逸れの目の前で殺されるとか些かマヌケすぎないか?

もしかしたらライダーの策略もあったのかもですけど。

そしてそんな主を守ろうともせず自身の工房に引きこもるキャスター稗田阿礼

二人の関係性は利害関係の一致のみの淡白な間柄。

稗田阿礼は日本最古の歴史書古事記」の編纂者。

聖杯への望みは「永遠に、世界のすべてを記録し続ける」こと。

これは、この世界の事象を記録し続ける記録者(レコーダー)になることで自身がこの世に存在するということを証明したいのだと私は解釈しました。

これは稗田阿礼が実在した人物なのか定かではないという歴史的見解に由来するものと思われる。

 

 

 

アサシン陣営

ドロテア・コイエット!!!!好き!!!!!

魔術師らしい魔術師ではあるんだろうけど、どこか憎めない。義にも厚い。

凜が貴族だったらこんな感じなのかもとかちょっと思っちゃった。

前評判を大幅に覆すくらいいいキャラしとる。

土御門が盈月の儀を失敗した時の保険として幕府が時計塔から呼び寄せたらしいけど、幕府と時計塔がこの時代に繋がりあったのがびっくらぽん。

最初はFakeのジェスターの真名がドロテアだったからもしかしてサムレムのドロテアって…とか思ったけどあまりにも人物像が違いすぎてこれは違うかな?となった。

聖杯にかける願いは"根源の渦に至ること" 魔術師らしくて分かりやすいですね。

対して最後まで分からなかったのがアサシン甲賀三郎

なぜ土御門の術にあえてハマりドロテアに敵対したのか?マスターとしての器を測りたいのだとしてもそれで自身も消えちゃったら意味なくない?リスキーすぎない? 神性持ちって人間試すの好きなの?

結局彼の願いってなんなの?

基本聖杯戦争においてアサシンはハサンしか召喚されないはずだけど、盈月の儀はあくまで模倣だからハサンルールは適用されないということなのか?

むしろ日本版にアレンジされてるから忍者ルール?

 

 

バーサーカー陣営

吉原の遊女で一番有名な源氏名といえば、高尾太夫

彼女は魔術師でもなんでもない一般人なんですがその願いの強さからか令呪が宿った。

と最初は思っていたんですが、どうやら漂流者としてこの世界に流れ着いた武蔵ちゃんと仮契約することで令呪を宿した模様。

一応魔術回路はあったみたいなんですが扱い方も知らないため、マスターとしては力不足。

だから武蔵ちゃんとの契約も仮契約が限界だったらしい。

聖杯にかける願いは吉原の遊女たちの解放。

吉原の遊女たちは苦界10年といって親の借金を完済するまで自由の身にはなれない吉原からも出られない過酷な生活であると聞きます。

彼女はそんな人たちを解放してあげたかった。

しかし彼女は最初からこの儀に勝ち抜ける可能性は低いとみて土御門と手を組んおり、土御門が盈月を手にした暁には彼が高尾太夫の願いを叶えるという約束をしていた模様。

しかし、その願いも土御門が盈月の儀から脱落したことでご破算となり、最後には武蔵ちゃん自由に生きな!と令呪三画の大判振る舞いで彼女を次なる異世界へ送り出した。

本来の高尾太夫は禿をかばって武士に殺される悲運の女性でしたが、この世界では武蔵ちゃんに助けてもらってるので、彼女の未来が少しでも良い方向に進めばいいなと思います。

この高尾太夫のモデルは2代目万治高尾?時代的にどの代の高尾太夫とも違うのでオリジナルという気もする。

そして、FGO民にはお馴染みのセイバー武蔵ちゃん。

この世界に漂流するにあたりなぜか盈月の儀のサーヴァント、しかもバーサーカーとして現界しててこれって一体どうゆう原理?

最後までそのいきさつは明かされませんでしたが…マテリアルに書いてるんかな…

元はセイバー武蔵ちゃんですがバトルモーションはFGOバーサーカー武蔵ちゃんのモーションもちょっと入っててニッチャリしてしまった。

そして中身はバーサーカークラスの影響か理性が飛んでて基本自分のやりたいことしかやりませんでしたね。

高尾太夫の言うことほとんど聞いてなかったし…太夫もそれを良しとしていた節もありましたし。 遊女は吉原という牢獄に囚われているから、武蔵ちゃんの自由奔放さが眩しくもあり、そのままでいて欲しかったんやろなって。

結局武蔵ちゃんは男武蔵が果たせなかった、弟子との死合いをさせるためにこの世界にきたのかなって解釈してます。

なので聖杯にかける願いとかなしなし(え

因みにFGOの水着イベ2019で宮本伊織を名乗ったのも霊基バーサーカーだったのもきっとこの出来事を武蔵ちゃんが覚えてたからなんだろうなってw

 

 

おまけ:逸れのサーヴァントたちの所感

 

セイバー:木曽義仲

想像以上にイケメンで想像以上に巴さんを愛していたんだなと…回想シーンからもよく分かる。

 

アーチャー:アルジュナ

FGOでもお馴染みインドの大英雄。

回避しづらい攻撃が多くて初見ではもうこれでもかってくらいボコボコにされました。

 

ランサー:クー・フーリン

ランナーのネタをここで擦ってくるとは思ってなかったw

 

ライダー:タマモアリア

かわいいけどやはり一番は玉藻の前なのです。

 

アサシン:李書文

書文先生最近のFate関連作品ほぼ皆勤賞では?

 

バーサーカー:サムソン

彼は高尾太夫にデリラを重ねていたのかもしれない。

 

ルーラー:若旦那

ルーラーとしての仕事一切してなくて笑いましたw

 

キャスター:オトタチバナヒメ

サムレムで唯一泣いてしまったシーンがありました。

それはタケルがオトタチバナヒメのために櫛を作ってプレゼントしたところ。

タケルは自身のせいで彼女を死なせてしまったと思っているが、オトタチバナヒメは逆で彼の役に立てることがむしろ誇りであったと言っています。

生前のタケルの辿ってきた人生を考えると、思わずホロリときますし、このシーンがあったからこそ稗田阿礼の揺さぶりにも耐えることができたし、最後まで自分の願いを貫き通せたのだと思います。

ところでオトタチバナヒメ含めると全英霊は16騎だけど、作中では15騎目の盈月起動の鍵という言い方でオトタチバナヒメを表現しているのってルーラーは参加者ではなくてあくまで儀の調停役だから数に含めてないという理解で合ってる?

 

 

 

 

3. 結局盈月の儀ってなんだったん?

 

盈月は土御門泰広が作った遥か未来の冬木での大魔術儀式に使われていた聖杯を模したもの。

しかしその完成度は低く、人の願いを叶える万能の願望器としては機能しないけど、魔力リソースとして色々使い道もあるといったかんじの代物。(FGOの聖杯みたいなものね)

盈月は不完全だ。安倍晴明ならもっとうまくやるだろうと源頼光に言われてて泰広くんが不憫。安倍晴明と比べたら他のどんな優秀な陰陽師も凡俗に落とされるでしょうがよ。

土御門泰広は何らかの力で人の身では難しい遠見を使って未来の聖杯戦争のシステムを真似たとなっていますが、"何らかの力"とは一体なんなのか。

稗田阿礼のプロフィールを読むと彼が儀式の成立に関与していると仄めかされており、彼の始まりの記録者(レコーダー)としての宝具(偽神召喚したあれみたいな)なのかなと最初思いましたが、そもそも聖杯戦争のシステム自体を知らないとサーヴァント自体召喚できなくね? となりこの説は矛盾します。

しかし、もし土御門泰広が盈月の儀を行う前から何らかの方法でキャスターの召喚に成功していたらその限りではないが果たして…

 

 

 

来週末にはマテリアル読めるので読んだらまた追記する…かも?

 

ここまで駄文に付き合ってくれた全ての読者に感謝を🙏