読者0太郎のブログ( ᷇࿀ ᷆ )

徒然なるままに…型月作品に関する考えを述べる

マイクとダビンチ

FGOユーザーの皆様、先日完結したLB6は完走したでしょうか?

 

面白い、面白くない沢山の意見があると思います。

私は🍄信者なので人よりバイアスがかかっておりあまり参考にならないかもしれませんが面白かったです!大満足です!FGOを続けてきてこれほど良かったと思ったことはありません!

伏線の貼り方や考察の余地を残すやり口、他の型月作品を履修してるとよりニッチャリできるシーンがてんこ盛り。もう非の打ち所がありませんでした!

 

その中でも今回はタイトルの通り、ソールズベリーの酒場の店主であるマイクとそこでお手伝いのウェイトレスとして働いていたダ・ヴィンチちゃん!その2人の関係性についてフォーカスしていきたいと思います

 

 

第1章 マイクとの出逢い

 

まずはぐだ達がダ・ヴィンチちゃんたちとはぐれソールズベリーで再会を果たしたシーンからみていきましょう。

 

ここで登場したダ・ヴィンチちゃんのウェイトレス姿可愛いですよね〜まるで天使👼ふひ、、ふひひ、、、🤤

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そんなことを思っていたらマイクが登場。

どうやらダ・ヴィンチちゃんはマイクの酒場に住み込みで働きながら情報を集めていた模様。

最初はマイクって虚言癖持ちのやべーおぢさん妖精じゃん!!とおもっていたらこの台詞!

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え!?さっき私が思った心の声そのまま!?

この時「私」という存在がまるで妖精國に迷い込んだかのような、、そんな錯覚を覚えました。

 

 

そうです。マイクは私の心の代弁者だったのです。

 

 

 

そこから私はマイクに夢中でした。

ダヴィンチと言えずダビンチになってしまうところや彼の表情一つ一つがとても愛おしく思えるようになり表情差分の画像を1枚絵にしてその愛を表現したり、果ては妖精騎士マイクとしてFGOに実装だなんてわけわからん概念まで持ち出すようになる始末。

つまり末期でした。

 

 

第2章 妖精という存在

 

マイクは言わずもがな妖精です。

酒場の新しいメニュー開発をしたりしてることから料理も自身でこなす。つまり手先が器用である。そしてあのずんぐりな体型から土の氏族なのかなと私は推測しました。作中では明言されてませんでしたが。オーロラは行き場のない様々な氏族を受け入れていると言っていたので土の氏族がいてもおかしくないのかなと。

先代からこの酒場を任されているとマイクが言っていることから昔からソールズベリーに住んでいる模様。

 

ここで今一度おさらい。

"妖精"という存在

それは万能にして寿命のない生き物。

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但し、生まれたとき抱いた目的

夢中になれるものが失われた時

それがその妖精にとっての死だと言われています。

 

いい例がノリッジの鍛冶屋ナックさん

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彼は生まれた時の目的がブレないから下級妖精にも関わらず400年も生きており未だ衰えを知らないと。

 

マイクはダ・ヴィンチちゃんと出会うまでは"役立たずのマイク"と呼ばれていたようで"ダビンチがいなくなるとまた以前のつまんないオレに戻る"と言っていることから夢中になれるものを見つける事ができなかったようです。

 

多分大体の妖精がこんな感じで目的を見つけられず

目先の真新しいもの、一過性のものに流されて自身の本当の希望(ねがい)を見つけられないまま命を終えるのだと私は感じました。

 

ハベトロットのように自身の目的が人間の文化に直結する妖精も多いと思うんですがなにせ人間が少ないし文化も未発達だから目的を見つけられず"ただ生きてるだけ"の妖精が妖精國には溢れているんだと思います。

 

 

第3章 マイクとダビンチ

 

マイクは何度も留守にするダ・ヴィンチにヤキモキしながらも帰ってくると子供のように喜び新メニューの採点をしてくれとせがみます。

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最初は人間を馬鹿にしたり、酒場も先代から押し付けられた厄介事程度な気持ちだったマイクもダ・ヴィンチちゃんと出逢ったことで大きく変わっていきます。

 

妖精は基本万能だから思うだけで大抵の事は成せてしまいます。なので努力したり成長する必要がない。生きる事は退屈、毎日に張り合いがないのです。

 

だから彼らはどこまでも不完全で未熟だが努力して成長し不可能を可能にする生き物。人間に憧れる。そこに輝きを見出しそのキラキラしたものを何とか自分たちも手に入れられないかと人間の文明を模倣をし始めた。これが始まりだと思います。

 

そしてのその人間の中でも最高の知性であるレオナルド・ダ・ヴィンチ。万能の天才。数百万年の人類史の叡智の結晶ともいえる存在。そんな彼女(彼)が作り出したホムンクルス。人造英霊ダ・ヴィンチちゃん。

元々ダ・ヴィンチは他の英霊たちと違い、サーヴァントとなっても探究心・向上心の塊です。死者の夢であると同時に、彼女(彼)は現代(いま)を生きる者でもあると。その在り方が人造英霊ダ・ヴィンチちゃんにも受け継がれている。

 

マイクはそんな存在と出逢った。人類がこれまで積んできた研鑽、歩んできた足跡そのものとも言える存在に知識を与えられた。恐らく尋常じゃない生命としての輝きをダ・ヴィンチちゃんに見たことでしょう。

マイク自身も妖精という神秘の塊のはずなのにダ・ヴィンチちゃんに"天使"なんて大袈裟な呼称を使ったのも頷けるなと。

 

 

最終章 マイクは最期に何を視た?

 

ユーザーの皆さんにはここまで僕が執拗にマイクを愛でる様子がさぞかし滑稽に写っていることでしょう。

しかし流石にこれは胸にくるものがあったのではないでしょうか?

 

第29節 進行度7

 

私はここで号泣しました。号泣おぢさんです。

Twitterにふせったーで書きましたが、ここはLB6の中で一番泣いたシーンです。

 

早速振り返ってみましょう。

ケルちんとトリ子のタッグが起こした1000年に1度

の大厄災。それによって滅びゆく妖精國。

そしてオーロラの企みによりソールズベリーの街は妖精達の殺し合いにより火の海となりました。

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ここでマイクは妖精の本質について言及します。

この本質は2章でも語った妖精は万能で不老不死であることに起因するのかなと私は解釈しました。目先の真新しいことや人間の文明を模倣して誤魔化しているけど心の底では全てがどうでもいいと思ってしまってる。結局、生きる目的が欠けたままだから生きる意味が見いだせない。だから躊躇なく全てを台無しにできる。

恐らく自身の生きる目的を見つけられた妖精は暴徒化することはなかったでしょう。

マイクもその1翅です。

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街が火の海にも関わらずマイクは厨房で新しいメニューを考えていたというのです。

これ完全にマイクの希望(ねがい)って"料理"では?

土の氏族って手先が器用てモノづくりが好きって印象があるから納得です。

 

余談ですがダ・ヴィンチちゃんが戻ってきた時のマイクの喜びようったら。可愛いですね💕

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ダ・ヴィンチちゃんはハベにゃんを迎えにきただけなのでハベにゃんを抱き抱えてマイクに別れの挨拶をしてストームボーダーに戻ろうとします。

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マイクは"輝き"をくれるダビンチがいなくなればまた昔のつまらないオレに戻ってしまう。

それを何よりも恐れていました。

マイクの悪妖精化が始まっていました。

ダビンチが■■■■に塗りつぶされ認識できなくなってます。

 

ここで僕は画面に向かってマイク耐えろマイク耐えろと声援を送っていました。とはいえ、心のどこかではやっぱりマイクも妖精の"業"には抗えなかったかと半ば諦めていました。

し・か・し!

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😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭

 

悪妖精化が途中で止まり正気を取り戻した妖精が過去にいたでしょうか?少なくとも作中ではマイクだけです。妖精という種の本質であり"業"に打ち勝ったマイク。生きる意味なんてないと全てを台無しにしてきた。そんな妖精の中にも生きる事の尊さを理解した妖精がいたのです。

ダビンチと過ごした、たった数日間の夢のような日々、彼の生きてきた時間に比べたらほんのちっぽけな取るに足らない時間。それが彼を変えた。

 

マイクを変えることができたのは恐らく万能の天才レオナルド・ダ・ヴィンチではなく人造英霊ダ・ヴィンチちゃんだけ。

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人造英霊ダ・ヴィンチちゃんは本体のように完全な万能ではありません。彼女(彼)の真名はダ・ヴィンチの未完の作品グラン・カヴァッロ(未完の馬)と呼ばれる彫像が元ネタ。

"未完"つまり完成されたものではない。

上記プロフにも書いてる通り、"諭す"側ではなく"学ぶ"側であると。

妖精國序盤、名無しの森に迷い込む時にダ・ヴィンチちゃんの名前が"轍の嬰児"に変わっていました。

轍(わだち)とはこれまでの人類が歩んできた足跡、嬰児(みどりご)は生まれたばかりの赤子を意味する。つまりダ・ヴィンチちゃんは人類史そのものから生まれたバブちゃんであると。え?どこが赤子?って思う人もいると思いますがこの赤子は"短い命"つまり生まれたばかりにすぐに死ぬという意味も含まれていると思っています。

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マイクはホムンクルスの存在を知らないけどダビンチがとても短い命であると気付いてる模様。

そしてダ・ヴィンチ本人もそれを一番自覚しています。FGOマテⅨでもきちんと言及されてました。

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しかし彼女は決してその程度の事では立ち止まったりしません。

大事なのは生きた時間ではなく何処を目指して、何処まで走ったか。

それが生まれた時からダ・ヴィンチちゃんは人類最高峰の知性から生み出された存在が故に達観しているのです。

 

非万能であるが故に辿り着いた真理。

 

それは万能であるが故に成長を知らぬ彼ら妖精からしたら"星の輝き"に等しい。

 

マイクはそれに気付いた妖精國最初で最後の1翅だったのかもしれません。